2015/4/19(Sun)
死んだ子の歳を数えるというのは、今さら悔やんでも仕方ないことをくよくよと思い煩うことの譬え。しかしそういう意味でなく、晴れやかな気持ちで僕は亡き人の歳を数えている。
僕が生まれて初めて相思相愛になった彼女は14歳で早逝した。その翌年から、彼女の誕生日が来るたびに人知れずその歳を数えながら心を痛めたものだった。
吹っ切れたのは30回忌を過ぎたあたりだったと思う。生きていればどれほど美しい熟女であっただろうか。そんなことを想像するようになってから、その命日も誕生日も笑って過ごせる日になった。
小谷隆