2015/3/16(Mon)
夕方の満員電車に幼子を2人連れた若いお母さん。5歳ぐらいのお姉ちゃんの手を取り、2歳ぐらいの男の子を胸に抱いている。眠そうなお姉ちゃんに、まずは若い女性が席を譲る。その女性は杖をつく身体だった。
申し訳なさそうに頭を下げるお母さんに、今度は少し離れた場所から、ここが二つ空いたと声がかかる。お母さん重くて大変だねぇ、と年配の女性が気遣う。さらに杖の女性の近くの若い男性が席を立って彼女に座るよう促した。
ちきしょう。
譲る席のない僕は、吊り革につかまったまま独り悔しさを噛み締めた。
小谷隆