2015/10/13(Tue)
駅へ速足で向かう朝、頭のてっぺんを何かに掴まれた。一瞬の出来事だ。その主は黒光りする羽を広げ、ガード下の自転車置き場の鉄骨にふわりと舞い降り、なおも威嚇するような眼でこっちを睨んでいる。
このバカ烏、成敗してくれよう。咄嗟に身構えたものの、とてもこの腕は届きそうにない。
それにしてもどうしてこの頭に? もしや手に持っていた金属製の携帯灰皿の光に反応したのか。あるいは連中の巣が近いのか。正面からだと眼を狙ってくることもあるから油断できない。
明日からは小型のエアガンで撃退してやる。
小谷隆