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<< 処暑の頃の風 >>


2015/8/24(Mon)

 夏の暑さといえば8月が盛りではあるのだけれど、本来は立秋を過ぎれば暑さも名残にすぎない。それはあくまで残暑なのである。
 その残暑も暦の上では処暑で収まるとされる。処暑とは暑さをとどめるという意味。ちょうど今時分のことだ。白露あたりまで油断はできないものの、確かにひところの猛暑もやわらいで、東京でも朝夕の風はかなり冷んやりしてきた。夕涼みが文字通りの涼みになるのはこの頃からだ。
 暮れなずむ西空を眺めながら川べりを歩いていると、かえって猛暑の頃が懐かしくさえ感じられる。秋は近い。


小谷隆


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