2015/7/14(Tue)
一匹狼と聞けばどこかかっこいい。孤高の人と聞けば言い知れない哀愁がある。群れないことは慣れ合いを排除した強い独立心の象徴のようにも映るし、当然それは美徳であるようにも受け取れる。
しかし人間はどんな動物よりも社会的な動物であって、群れの中でしか生きることはできない。群れて生きることを否定した時点で、その人はすでに人間失格とも言えるだろう。
じっさい一匹狼や孤高の人などというのは、たいていはまともな人間関係を構築できない欠陥人間なのである。群れないのではない。群れることができないのである。
小谷隆